皆様、むずむず症候群と聞いた事がありますか?
足がムズムズして寝れないなどの症状の事です。
当院で、爪のケアをしているとそんな話を聞くことがあります。
その為、病院へとお話しさせていただくケースがあります。
下肢静止不能症候群(レストレスレッグス症候群/Restless Legs Syndrome:RLS)」。これが“むずむず脚症候群”の医学的な名称です。
むずむず脚症候群というのは俗称になります。
というのも、この病気の患者さんが医師に伝える自覚症状の中でとりわけ多いのが「脚がむずむずする」という症状だからです。
そんな経験はありますか?
むずむず脚症候群(RLS)は、こうした下肢を中心とした異常感覚のために、寝ているときやじっと座っているときなどに脚に不快感を覚えたり、「どうしても脚を動かしたい」という我慢できないほどの運動欲求が生じたりする感覚障害です。
異常感覚による不快感の表現は患者さんによってさまざまですが、「脚がむずむずする」こと以外に、下記のような症状が脚(足)を中心に見られます。
- チクチクする
- ピクピクする
- かきむしりたくなる
- ほてる
- 電流が流れているような感じがする
- 無意識のうちに脚がでたらめに動く
- じっと座っていられない
- 脚が痛い、だるい
- 寝相が悪い(家族などからそう指摘される)
あまり聞き慣れない病名だと思う人もいるかもしれませんが、日本人のむずむず脚症候群(RLS)の有病率は決して低くはありません。
一次性(特発性)のむずむず脚症候群(RLS)の発症のメカニズムは解明されていませんが、近年では脳の中枢神経に存在する神経伝達物質・ドーパミンの調節障害が関係しているという説(※)が有力です。治療薬として、ドーパミン受容体作動薬や脳内の興奮性神経伝達物質に関与する薬剤などがあります。
(※)Clemens, S.et al.: Neurology, 67:125-130, 2006
ただし、こうした治療は医師の正しい診断があってこそ受けられることを知っておくとよいでしょう。
この病気の特徴の一つとして、睡眠障害を伴う場合があることが挙げられます。
脚の不快感によって寝つきが悪くなったり、やっと眠りについても頻繁に脚を動かして寝返りを打ったりすることが多いためです。
また、無意識のうちに脚がピクンピクンと動く「周期性四肢運動」を伴う場合もあり、これも睡眠を妨げる要因の一つとなります。
このため、「脚がむずむずする」といったことよりも、「どうしても眠れない」という症状に悩んで医療機関を受診する人は少なくないようです。
結果的にはっきりした原因が分からないまま、睡眠導入剤などを処方される例も見受けられます。
しかし当然のことながら、それではむずむず脚症候群(RLS)の根本的な改善にはなかなかつながりません。
ぐっすり眠れない状態が続き、日中も眠気がとれない、仕事に集中できない、疲れがとれない、といった負のスパイラルに陥ってしまう可能性があります。
むずむず脚症候群(RLS)には次のような4つの診断基準があります。
- 1 脚を動かしたいという強い欲求が、不快な下肢の異常感覚が原因となって起こる
- 2 その異常感覚が、安静にして、静かに横になったり座ったりしている状態で始まる、あるいは増悪する
- 3 その異常感覚は運動*によって改善する
*叩く、もむ、足をこすりつける、足踏みをする、歩き回る など - 4 その異常感覚は日中より夕方・夜間に増悪する
上記のような気になる症状がある場合なども、早めに医療機関を受診するとよいでしょう。
むずむず脚症候群(RLS)専門の外来がある医療機関や脳神経内科、総合内科(総合診療科)のほか、不眠が続いているような場合は精神科や睡眠専門の外来なども選択肢として挙げられます。
フットケアの菊地さん
当院での施術は大切ですが、状態によっては医療機関をおススメしています。足の爪の症状であってもです。